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小祝さくらが圧倒「62」 自己ベストを生んだ“ライン読み”と“ハーフターンの過ごし方”

小祝さくらが圧倒「62」 自己ベストを生んだ“ライン読み”と“ハーフターンの過ごし方”

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2018年7月20日 17時43分

<センチュリー21レディス 初日◇20日◇瀬田ゴルフコース 西コース(6,518ヤード・パー72)>

気温は36.9度。灼熱の滋賀でいきなりトーナメントコースレコードが飛び出した。ルーキーの小祝さくらが1イーグル・8バーディ・ノーボギー「62」をマーク。2012年に当時アマチュアのキム・ヒョージュ(韓国)が「サントリーレディス」で出したLPGAツアー記録(パー72)にあと1打と迫るプレーでロケットスタートを見せて「まさかこんなスコアが出るとは思わなかった」と驚きと笑顔が入り交じる表情を浮かべた。

【写真】唇のケアも大事にする小祝さくら

前半からエンジン全開だった。1番パー5で2オンを狙った2打目は奥にこぼしたが、そこから“寄せワン”でバーディ先行。さらに2番、5番と順調にスコアを伸ばすと7番は4m、8番は1m、9番で4mとそれぞれ沈めて3連続バーディを奪う。

さらに折り返しての10番パー5では、下りを入れて残り193ヤードからの2打目を手前8mに。このパットを決めてイーグルを奪うと、15番からまたしても連続バーディで後続を一気に突き放しホールアウト。自己ベストを3打更新する10アンダーで単独首位に立った。

「ショットもいい感じというわけじゃなくまぁまぁという感じ」。“のほほん”とした小祝節で振り返った今日のラウンドで光ったのがパッティング。「チャンスに行けばバーディを獲れたし、13番では3mのパーパットだったりと、微妙な距離を決められたのがこのスコアの要因かと思います」。

そのパッティングは先週から大きな改革を行っていた。それは“キャディに相談しすぎないようにする”こと。アマチュアの時には得意だったパターが中々決まらない。ではそのときと何が違うかを考えたときにこの方法へと行き着いた。「聞きすぎて自分と違う答えがくると迷いが生じてしまう。それがストロークなどに影響してくる。(聞くことを)やめてみたらいい感じになりました」。正確には予選落ちに終わった先々週の「ニッポンハムレディス」からやり始めたそうだが、「そのときはキャディがラインを読めない母だったので…」とのこと。

もう1つ、今日の「62」に奏功したのがハーフターン時の過ごし方だ。1時間弱空いたこの時間をずっとクラブハウスでの休養に充てるのではなく、北海道出身の小祝いわく「人間が住むところじゃない」という暑さの中でもパター練習を行った。その意図は2つあるという。

「ずっとクーラーの効いたクラブハウスにいると、後半で(暑さに)体が慣れないと思ったので、少しでもならしておこうと外に出ました。また、午後になると芝が伸びるので、それにタッチを合わせておこうと思ってやりました」。結果はスコアを見れば一目瞭然。「ずっとタッチは合っていた」と微妙な芝の長さにも上手く対応した。

この暑さでも持ち味の冷静さは失わず。好スタートにも落ち着いた反応を見せる。「あと2日あると考えたら長いですね。追い上げてくる人もいると思うので。今日のスコアは忘れて、また一からと思ってプレーしたいです」。イーグルを奪っても「まだこの後ダボを叩くかもしれない」と淡々とプレーしたという20歳。明日からも猛暑の中でクールに決める。(文・秋田義和)

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