本来は、年間1勝では足りない選手と誰もが認めるところ。だがスイングの豪快さに比べ、優勝争いの最中では内気さが垣間見れる場面も多かった。メンタル面では、先輩のアン・ソンジュと同組だったことが大きかったという。
「アンさんは”ラウンド中に話しながらプレーするタイプ”。選手はコースのなかを5〜6時間歩きますが、ショットに集中する時間は合計しても10分くらい。アンさんは、ショット間の移動は笑顔でいても、いざ打つとなるとグッと集中力を高めるタイプで、調子がいいときほど会話をしています。今回は後輩のヒギョンさんですから、なおさらですね。アンさんは熾烈な優勝争いのなかでも、同伴者が良いショットを打てば、『ナイス!いまの良かったね〜』と声をかけるなど、相手を称える。アンさん自身も良いラウンドになったと思いますが、ヒギョンさんのほうがリラックス効果は大きかったのではないでしょうか」
ヒギョンは「楽しいことしか覚えていない」と試合後に語ったが、”巡りあわせ”も勝利の要因だ。
■小祝さくらの一番の持ち味は「小さな努力を積み重ねていけること」
今大会3日間で大会を引っ張ったのは、小祝さくら。2打差・2位と惜しくもルーキーイヤーでの初優勝は逃したものの、初日から2日目まで単独首位を守る活躍を見せた。