<日本女子オープン 2日目◇2日◇宝塚ゴルフ倶楽部 旧コース(兵庫県)◇6185ヤード・パー70>
そこまで順調だったが、最後の最後に不運に見舞われた。最終9番パー4の2打目が、あとひと転がりもすればバンカーというラフに落ちた。
「がっつり両足は砂で、クラブを短く持ってソールを置いたらボールが落ちてしまいそうなくらいの位置で、(クラブが)ボールの下をくぐってグリーンに乗らなくて…」。尾関彩美悠は、その状況を振り返る。続くアプローチもアドレスがとれない場所からで、カップまで4メートルを残すことに。「アンラッキー続きでした」とダブルボギーの締めくくりになった。
ただ、一日を振り返れば満足感もにじむ。最大の見せ場は3つ伸ばした後に迎えた5番パー5。残り213ヤードの2打目を3番ウッドで2オンさせると、イーグルトライは20メートルの距離からだったが、それが決まった。「びっくりでした。かなり曲がるラインだったので、(カップより)3メートルくらい右を狙って。上って下るライン。“これ、うまいんじゃない?”って思ってはいたけど、まさか入るとは」。本人も目を丸くするようなプレーで、首位に肉薄した。
結果的に、最後のダブルボギーでトップと4打差のトータル4アンダー・3位タイに後退したが、上位で週末に進むことができた。先週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」では2年ぶりの最終日最終組入り。最終日に「77」と崩れ18位に終わったが、メルセデス・ランキング83位と苦しんだ昨年から見ると、上昇の兆しを感じさせるシーズンを過ごしている。
バーディだけでなくシビアなパーパットも沈めていくなど、2日目のパット数22は全体で最少。ここまでの2日間平均24.50も1位タイと、グリーン上が冴えわたる。その要因を聞かれると「今週、グリップを替えました」という答え。先週までは純正品を使用してきたが、太い『スーパーストローク 1.0』にチェンジした。「私は右手が強いタイプ。太めのグリップなら、そのプレッシャーも弱くなる」。父の助言もあり試してみると、すぐに結果にあらわれた。
女子オープンには、今年が8度目の出場。初めて出た2018年は予選落ちしたが、それ以降でプレーした大会はすべて決勝ラウンドまで進んでいる。21年は11位タイという成績も残す。「女子オープンは一番優勝したい試合です」。アマチュア時代には大会を主催する日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームメンバーだったこともあり、思い入れも強い試合だ。
現在のメルセデス・ランキングは66位。シード復帰はもちろん、22年の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」以来となる優勝も視野に入る。それでも本人はいたって冷静。「まだ2日目が終わったばかり。先週は優勝を意識しすぎたので、今週はその反省を生かしたい」と、着実に歩みを進めていく。(文・間宮輝憲)
