それを聞き、改めてヤマハでのプレーを「本当にもったいないことをした」と反省。そしてその翌週の「スタジオアリス女子オープン」からは新たな目標を3つ立てることにした。「気持ちで負けないこと。ボギーを打っても切り替えて笑顔でラウンドする。そして途中で挫けることなく3日間アンダーパーで回ること」。
すると今までのような“大叩きの日”はなくなり、首位で最終日を迎えた同大会では前半2オーバーも諦めずに後半5つのバーディを重ねて2位に。次の「KKTバンテリンレディス」では初日に25位と出遅れたが、そこで諦めず4位フィニッシュと見違えるようになった。
そうして迎えた今大会。優勝争いをする中、チャンスを決めれなくても、ボギーを叩いても笑顔で踏ん張った。「良い位置で最後まで諦めなかったのが今回優勝できた理由だと思います。挫けそうになったけどキャディさんから“ここで折れなきゃ良いことあるかもよ”と言われて何とか堪えられた」。その言葉通り、頑張った藤田には神様から大きな大きなご褒美が送られた。
先週の試合の後、藤田はブログにこう綴っている。「その週の自分の目標をクリアすること。それが今の私に出来ること」。自分のやるべきことを見失わずに掴んだ悲願の初優勝。それは精神面の成長がもたらせた栄冠だった。