編集部 目澤さん、フェースをシャットに使うために、最初はどんな指導をしたんですか?
目澤 クラブの運動量が少ない状態で、最大限の出力で飛ばすスイングを覚えたほうがいいって話をして、ボールのフライトからつなげてインパクトの形から逆算して作っていきました。本人もそっちがいいと気づいて、自然とシャットに上げるバックスイングに変わっていったんです。
ツアープレーヤーにとってスイングは後付けなので、『シャットに上げないといけない』とか、一般ゴルファーほど細かくは考えていません。オフシーズンには、脳にテンションをかけるような課題を与えたりしますが、ほとんどは打ちたい球筋からの話がメインになります。
編集部 ここでちょっと整理したいんですけど、インパクトで体が右に倒れると、左から右に曲がるフェードが打ちづらくなる?
黒宮 調子がいいときはフェード、悪いとチーピンになりやすいんです。体が右に倒れると、スイングの最下点が右になってしまう。するとアッパーブローになるし、体は左に向く。そうなると出球は左に行ってしまいます。いまのスイングはだいぶ良くなりましたね。