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原英莉花の“イメージがガラリ”と変わった2つの勝利【記者が見た2020年名場面】

原英莉花の“イメージがガラリ”と変わった2つの勝利【記者が見た2020年名場面】

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年12月25日 08時00分

メジャー2冠を達成した時、静かに拳を握った原英莉花
メジャー2冠を達成した時、静かに拳を握った原英莉花 (撮影:岩本芳弘)
2020年もまもなく終わり。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内男子6試合、国内女子14試合となってしまった。21年まで続く異例のシーズン。短い時間ではあったが、今年も多くの名場面が生まれた。そこで印象に残ったシーンをALBA.Netの記者が勝手に選定。今回は原英莉花の“イメージを変えた”2つの勝利について。

原英莉花、初優勝の時はこのド派手なリアクション

今年の国内最終戦となった「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」最終日の15番パー4。トップを快走していた原英莉花は、セカンドショットをやや砲台グリーンの奥、ピンまで20ヤードほどのラフに外すピンチに直面していた。しかし、この後のアプローチが実に“お見事”だった。「イメージ通り打てました」とピッチアンドランの軌道で転がると、カップから数十センチの位置にピタリと止まり、ガッツパーでここを切り抜けた。

直前の14番では17ヤードの短いアプローチを寄せきれずボギーを叩いており、2ホール連続で同じようなスコアロスはさすがに避けたいところ。この時、すでにホールアウトしていた2位の古江彩佳との差は3打あったが、まだ難易度1位を誇る18番も控えているという状況だった。どうしても守りきりたい場面での値千金の一打。このシーンを見て感嘆したことを覚えている。

4日間単独トップを守り、正真正銘の完全優勝を果たしたこの試合は、それまでの原のイメージを大きく変えるものだった。それは優勝会見で本人も「ショットが頼りにならず、今までの自分とは違うプレーでした。『誰がプレーしているんだろう?』と何回も思うくらいでした」と振り返ったほど。とにかくアプローチ、パターで手繰り寄せたガマンの勝利だったと感じた人も多かったのではないだろうか。

メジャー初勝利を挙げた10月の「日本女子オープン」も会場で取材したのだが、この時には「みなさん(原のイメージは)ドライバーと言いますけど、私はアイアンが好き。ピンに絡めるショットを見て欲しい」と“持ち味”を発揮しての優勝だったことがうかがえた。また「自分のプレーは攻める気持ちが大事。それを再確認しました」という言葉も原らしさに満ちていた。

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