笹生優花のドライバースイングへ世界基準【連続写真】
試合数が少ないことや無観客であること、プロアマがないことなど、通常のシーズンとは違う環境での開催が続くという事情はある。だが、それでも“黄金世代”と呼ばれて一気に注目を集めた1998年度生まれはこの中で1人だけ。古江はミレニアム世代と呼ばれる2000年度生まれ、笹生はさらにその1学年下のルーキーだ。
年齢を重ねてプレーできるのがゴルフの素晴らしさ。ベテランがどっしりと構え、中堅が活躍。そこに若い世代が戦いを挑むという構図とはバランスが異なるが、いずれにしもて実力のある若手が出てくることで、可能性は広がる。現在の賞金ランキングトップ3は、それを象徴していると言い換えてもいい。
試合数で男子を凌駕(りょうが)し、人気が続く日本の女子ゴルフツアーだが、その将来は手放しで楽観できるものでは決してない。今回のコロナ禍のような緊急事態は、エンタテインメントビジネスの置かれた不安定な立場を浮き彫りにした。そんなときに組織がしっかりしていないと、プロをはじめとするそこで働く者たちは不安にさいなまれることになる。
人気の証明でもある試合数は、現在、スポンサーがいることで支えられているが、スポンサー依存が強ければ強いほど、経済状況に左右されやすくなる。依存度を下げるには金銭的な組織の安定が必要になる。それを実現しようとしているのが放映権や主催権の確保だということは何度も書いて来ている。