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アース・モンダミンカップ方式を広めるためには?【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

アース・モンダミンカップ方式を広めるためには?【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年7月1日 09時00分

コロナウイルス感染拡大防止のため無観客という部分を除けば、予定通りのホール数消化に全力を尽くし、ライブでの完全中継という新たな試みを成功させたアース・モンダミンカップ。だが、すべては主催者であるアース製薬の意向によるものだ。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の方向性と合ってはいるが、アース製薬の大塚達也会長が「選手たちのため」というコンセプトで大会を行っているのも、業界ではよく知られた話でもある。

ただし、ネット中継も予備日使用も一主催者の意向で実現しただけ、というのが現状だ。次に開催されるのがどの大会になるかはまだわからないが、このままこの方式が続くことにならないのが難しいところだ。

ハードルとなるのは、再三書いているようにそれぞれの試合の主催者が違うということ。元々、テレビ放送とセットで広告代理店が主催者にその週の試合を売るのが、これまでのビジネスモデル。JLPGAはツアー公認という形を取っているに過ぎない。

つまり、他の試合はすでにこれまでとあまり変わらないビジネスモデルで準備が進んでおり、いきなり変えることができず“アース・モンダミン方式”を一概にあてはめられないという事情がある。

テレビよりもネットという時代が来ているのは、今さらいうまでもない。自宅にテレビはなくともスマホならある、という若者も少なくない。今回のネット中継は、ファンにとっては何の問題もないことを証明した。ただ、今回は無料だったが、今後はネット中継でいかにお金を生み出すかを考えなくてはならないだろう。もちろんJLPGAはネットユーザーでないファンを置き去りにしない方法を考える必要もある。

コロナ禍の状況は、社会の様々な仕組みを大きく変えるきっかけとなっている。ゴルフトーナメントの世界が健全なスポーツビジネスの世界となるためには、何が必要か。今だからこそ、ツアーにはしっかりしたビジョンと手腕を持ち、情報をディスクローズしながら前に進んで欲しいものだ。

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