総合格闘技の現役選手「V.V Mei」こと山口芽生さんと、元新体操日本一で、現在は六本木でジムを経営する佐藤麻衣子さん。「スポーツと健康を少しでも意識することで、働く女性に元気になって欲しい」と、SNSやYouTubeなどを中心に様々な発信を行っている。「ゆる〜く」というのもポイントだ。肩に力を入れて頑張りすぎずに、という方向性。その一環として、様々なことに挑戦する“ビタチャレ(ビタミンチャレンジ)”で、ゴルフに挑んだ。
運動能力は極めて高いが、ゴルフに関しては経験が少しあるだけの2人。あっという間にナイスショットを連発したのはさすがと言うほかはないが、楽しみ方は無邪気そのものだった。悪天候でも、野生動物が何種類も顔を見せる野趣(やしゅ)あふれる練習場の雰囲気を楽しんだり、ゴルフクラブについて目を丸くしたり。若い女子プロのマネをしてカメラに収まったりと、様々なゴルフの楽しみに触れた。
笑い声が絶えない時間。これこそ、ゴルフが広がるためのキーワードではないか。子供でも大人でも、入り口はこんな風に、自然に笑顔が出てこなければ、長くは続かない。その中の一部が競技を志向し、さらにそのごく一部がプロを目指す。この自然な流れを、今さらながら取り戻さなくてはならない。
そんな入口に対して頂点と言えば、トッププロの世界だ。ゴルフの場合、ゴルフをしないファンの数が少ないのがネックとなっている。サッカーであれ野球であれ、自らがプレーしなくても観戦を楽しみ、チームを応援するファンはたくさんいる。相撲やラグビー、などは言うまでもない。相撲ファンに対して「相撲やるの?」とは聞かないが、ゴルフだとどうしても「ゴルフはする?」と尋ねることになる。悪いわけではないが、結果的にゴルファー以外に対してハードルを上げてしまっている。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ツアーが軒並み中止となり、25日(木)からの女子ツアー「アース・モンダミンカップ」が無観客でシーズン初戦として開催される。心待ちにしていたファンは、ネット中継に釘付けになるだろう。だが、その先は…? 状況を考えれば、まずは無観客、というのは仕方ないのかもしれない。それにしても、その先につながるものが見えてこないと、ファンは増えるどころか減ってしまうだろう。