今回も、あちこちから聞こえてきたのは「大会開催に伴う感染対策の金銭的負担や、責任の所在がはっきりしない」という点。主催者に丸投げする形では、企業側が尻込みするのも無理はない。
しばらくはウイルスとともに生きていかなければならない時代となるのはまちがいない。だからこそ、ツアーが責任を持って行動し、ていねいに交渉を重ねれば、一気にJLPGAがイニシアチブを握れる可能性は十分にある。ところが、今のところ残念ながらその傾向はみられない。大逆転で業界の体質を変える機会は、このままでは永遠に失われてしまうかもしれない。(文・小川淳子)
