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アマチュア主催者推薦が8試合に制限されたものの、根本的な問題はそのまま【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

アマチュア主催者推薦が8試合に制限されたものの、根本的な問題はそのまま【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2019年12月17日 19時53分

誰が見てもおかしなこのルール。それなのに、これまで変えられなかったのには大きな理由がある。「有力なアマチュアにプロの試合でプレーする機会を与える」といえば聞こえはいいが、裏を返せばテレビ局も含めた主催者側がアマチュアの活躍を利用してきたという部分が大きい。実際、渋野日向子をはじめとする黄金世代の活躍で、今年はプロが取り上げられる機会も多かったが、それ以前は、アマチュアが少しでも活躍すればそればかりがメディアに取り上げられることが多かった。“アマチュア頼り”の状況が続き、主催者側が積極的に力のあるアマチュアを出場させたがっていたというのが実態だ。

なぜ、このタイミングでの規定改正なのか。プロと同じ8試合は多すぎるのではないか。この2つの質問に対する答えはこうだ。「長く議論してきましたが、アマチュアを管轄するJGA(日本ゴルフ協会)さんとも話し合って決めました。8試合では多い? でも主催者さんの権利もありますし」(原田香里副会長)。

つまり、主催者との折り合いを考えるとプロと同じ8試合が落としどころだったということだろう。

こうなると、考えられるのは各主催者によるトップアマの争奪戦だ。黄金世代の2つ下、プラチナ世代の安田祐香、吉田優利、古江彩佳らがプロになった今、その次の世代、さらに下の世代へと興味は移っていく。試合数が制限されたことはいい方向だが、8試合ではプロの権利もアマチュアへの教育的配慮も中途半端としかいいようがない。

アマチュアはアマチュアの試合と、出場できるオープン競技などで経験を積みつつ、学生なら学生の間にしかできない人生経験をしっかりする。プロの試合で多くの経験を積むのは、プロになってからで十分だ。そんな根本的なことを踏まえて。今後のさらなる規定改正を望みたい。(文・小川淳子)

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