なぜ、このタイミングでの規定改正なのか。プロと同じ8試合は多すぎるのではないか。この2つの質問に対する答えはこうだ。「長く議論してきましたが、アマチュアを管轄するJGA(日本ゴルフ協会)さんとも話し合って決めました。8試合では多い? でも主催者さんの権利もありますし」(原田香里副会長)。
つまり、主催者との折り合いを考えるとプロと同じ8試合が落としどころだったということだろう。
こうなると、考えられるのは各主催者によるトップアマの争奪戦だ。黄金世代の2つ下、プラチナ世代の安田祐香、吉田優利、古江彩佳らがプロになった今、その次の世代、さらに下の世代へと興味は移っていく。試合数が制限されたことはいい方向だが、8試合ではプロの権利もアマチュアへの教育的配慮も中途半端としかいいようがない。
アマチュアはアマチュアの試合と、出場できるオープン競技などで経験を積みつつ、学生なら学生の間にしかできない人生経験をしっかりする。プロの試合で多くの経験を積むのは、プロになってからで十分だ。そんな根本的なことを踏まえて。今後のさらなる規定改正を望みたい。(文・小川淳子)