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殿堂入りの森口祐子が語る放映権問題 “強行突破”の是非

殿堂入りの森口祐子が語る放映権問題 “強行突破”の是非

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2019年1月30日 11時59分

さらに大会の継続が決定した後も、中京テレビ・ブリヂストンレディスを主催する中京テレビが「大会をめぐっては、協議中であると認識している中、今年のツアー日程が発表された際に、中止となっていました。一方的に発表されたことを大変残念に思っておりました」という旨のコメントを発表。もちろん申込みの締め切りはしっかり主催者側に提示されており、その範ちゅうでくだされた決断ではあったが、LPGA側の“強行突破”があったこともこのコメントからうかがえる。

こういったやり方について、森口はこう意見を述べる。

「今回の一連の話を、スポーツ界という大きな枠組みで俯瞰した時に、『やり切ったね』という意見も多く耳にしました。でもゴルフ界に身を置く者として、また私の年齢から言うと、筋の通し方、やり方が日本的ではなかったかなとも思います。これは会長一人がどうというわけではなく、ゴルフ界全体の課題として残るのではないでしょうか」

小林会長は、大会中止が覆ったことを発表した日、「再交渉の結果、主催者様と放映権の考え方について合意することができ大変嬉しい。全ての主催者様がトーナメント中継映像における選手の肖像の価値を認めてくださったことは大変意義のある、画期的なこと」というコメントを発表した。しかし、放映権の協会への帰属に強い拒否反応を示していた日テレと系列3局は、「放映権の交渉は2020年以降に粘り強く続けていく」という考えを強調し続けている。

中止発表までの経緯や、継続発表後に発した見解の“食い違い”を見ると、事前の根回し不足や、根本的な解決まで至っていないのは明白。それだけに森口が発した「日本的ではない」という意見は、核心をつく言葉の一つかもしれない。だが一方で、今回の問題が起こったことで、森口はこんな思いも抱いた。

「この件によって、選手達が色々な事に関心を持ったことは“ありがたいこと”だと思わないといけない。トーナメントの成り立ち方を学ぶチャンスになったし、決して悪いことではなかったと思う」

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