一方で、その日本ツアーでは飛距離の出ない部類に入る青木瀬令奈は「必ずしも飛ばし屋有利とはいえない」という。「270〜80ヤードくらいのフェアウェイを絞っているところが何カ所かあったので、飛ばし屋の人には狭く感じるホールがあると思う。もちろんアリヤさんクラスならそこを軽々超えてくると思いますが(笑)アップダウンもあるので、私の狙いどころの距離は見えていても、飛ばし屋の人の狙いどころが見えないホールもあった。逆に私はティショットに関してはプレッシャー無く打てる」。
青木の飛距離だと、「アイアンを持つ回数が少ない」とセカンドショットではウッドを持つことが多くなるが、「受けが強いのでグリーンの硬さはあまり感じないです。ボールが止まってくれるので」と、ウッドだからといってボールが全く止まらず勝負にならないということもなさそうだ。
「常に受けの砲台グリーンで、アップダウンがあり、ドッグレッグが多く、ブラインドのホールもあったりと、去年までの美野里が“洋”なら瀬田は“和”という感じ。日本らしいコースです。そう考えると去年まで以上に日本ツアーの選手にもチャンスはあると思います」と話すのは青木のキャディ兼コーチを務める大西翔太氏。そんな瀬田GCでどんなドラマが生まれるのか。(文・秋田義和)