ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内男子ツアー「東建ホームメイトカップ」が行われている、東建多度カントリークラブ・名古屋 (三重県)から。
第1ラウンドでは今季ホールインワン第1号を達成し、さらに単独首位で最終日を迎えるツアー未勝利の26歳・水田竜昇(たつあき)。クラブセッティングを見ると、とにかくシャフトがハードすぎた。
第1ラウンドは1イーグル・6バーディ・2ボギーの「65」。これは自身のツアー最少ストロークでもあり、そこから優勝戦線で戦っている。ツアーメンバー入りの経験がない26歳が上位に食い込んだ背景には、ドライバー変更がある。今季はピンの『G440 K』にスイッチしたことが奏功しているという。
「飛距離は若干落ちましたが、ミスをしたくないので」。もともとドライバーは310~320ヤードの飛距離を誇り、ヘッドスピードは「53m/sくらい」というハードヒッター。それでも飛距離より安定性が高いヘッドを選び、マネジメント重視のスタイルにシフトした。
では、その“中身”はどうか。ドライバーに挿すのは、ハードヒッター“御用達”のフジクラ・ベンタスブラック『6TX』。さらに1.5インチのチップカットという徹底ぶりだ。以前は『8X』を使用していたが、「振り抜きがよかった」と現在は重量を落としている。それでもなお、一般的な感覚からすれば十分すぎるほどハードなスペックと言える
さらに驚きなのがウッド、ユーティリティだ。3番ウッドは同シャフトの『8X』、3番ユーティリティはハイブリッド用の『9TX』。いずれも1.5インチのチップカットと、“バリカタ”仕様が並ぶ。
そしてアイアンには、日本未発売のダイナミックゴールドX7(エックスセブン)。通常ラインの『X100』をも上回る、超ハードヒッター向けの重量級シャフトが挿されている。
ここまで見れば狙いは明確だ。徹底して左へのミスを消すこと。実際、アイアンのトゥ側には鉛を貼り、「持ち球がフェードなので、(このセッティングは)昔からです」と語る。日本ツアーでもなかなかお目にかかれない“ゴリゴリ”のハードスペックだった。
ホールインワンを達成した13番パー3(実測209ヤード)も、ハードヒッターの象徴とも言える。手にしたのは4番アイアン。普段は220ヤードを飛ばすクラブだというから、そのパワーはホンモノだ。(文・齊藤啓介)
