<東建ホームメイトカップ 3日目◇11日◇東建多度カントリークラブ・名古屋 (三重県)◇7090ヤード・パー71>
大会2日目は中止となるほどの悪天候から一転、雲一つない快晴に恵まれた大会3日目。しかし、コースには強風が吹き荒れ、選手たちを翻弄した。そんな中、「よく凌げたな」と振り返った池村寛世が「67」で回り、トータル5アンダー。優勝戦線へと浮上した。
「数えきれないほど、3メートルくらいのパーパットを打った」。風に加え、思うようなショットが打てず、我慢の一日となった。バーディ発進を決め、4番でもスコアを伸ばしたが、その後は後半17番までバーディはお預け。この間に2つのボギーもあり、いかにチャンスを作れなかったかがうかがえる。
それでも「よくアンダーパーで回れた」と悲観はない。近年はアジアンツアーにも積極的に参戦しており、強風下でのプレーは慣れている。
一方で、最近はスイングの課題もあった。プレッシャーのかかる場面で、切り返しの際に体が左へ突っ込む癖があり、持ち球のフェードを打つ際に振り抜けない状態が続いていたという。
この改善に向け、親交のある浅地洋佑のコーチを務める植村啓太氏にアドバイスを求めた。強めのダウンブローからレベルブローへとスイングを改良し、「スピン量も安定して、風への対応もしやすくなった」と手応えを口にする。
さらに、そのスイング改革にフィットしたのが、グラファイトデザインの『M9003 6X』だ。先端から中間にかけて剛性を高めた、いわゆる“粘り系”のシャフトで、発売は2015年という“10年モノ”。以前から所有していたものを、テーラーメイドのフィッティングに持ち込みテストしたところ「マッチした」という。
スイングとギアがかみ合い始めた中で、今季の目標は明確だ。「インターナショナルシリーズで優勝すること」。昨年から口にしている「LIVに行きたい」という思いも変わらない。浅地が切り開いた、同シリーズランキング上位2人に与えられるLIV出場権獲得ルートを見据えている。
高額賞金も魅力の一つだが、それよりも世界レベルへ挑戦したい気持ちが強い。2月のアジアンツアー「ニュージーランドオープン」では、日本勢最上位の3位に入った。ルーカス・ハーバート(オーストラリア)と同組で回った時のことを回想する。「風の中でも5、6アンダーで回ってくる。自分に足りないものをめちゃくちゃ感じた」。好成績の裏で、世界との差も痛感した。
「結果的に優勝できたら、いろいろな道も考えられる」。日本ツアーでの初優勝はもちろん、その先に見据えるのは海外ツアー。開幕戦でスタートダッシュを決め、海外への布石としたい。(文・齊藤啓介)
