かつての姿からは信じられない状態にもめげず、現在は毎日球を打ち、週3回のトレーニングを自らに課すまでに回復を見せている。それでも練習と違い、試合後には炎症が出ることもある。それでも、「100ラウンドの練習より、1試合の方がプロとして学ぶものは多い」という気持ちで、今後は試合出場にこだわっていくつもりだ。
今後のツアー復帰の目標を、8月23日開幕の「RIZAP KBCオーガスタ」に定めていることも明かした矢野。そこまでに「群馬県オープン」(8月5日)、「京都・滋賀オープン」(8月7日)に出場し、状態をあげていく青写真を描いている。今年4月の「岐阜オープン」は5ホールで棄権したが、宮城の地で1年2カ月ぶりとなる18ホール完走は自信につながる。
「あと1カ月でどれほど変わるか。復帰のために手術後からずっと続けてきたから」。矢野は必死に歯をくいしばり、自らの居場所に戻るための戦いを続けている。(文・間宮輝憲)