予選カットラインギリギリのトータル1オーバー・60位タイで決勝ラウンド進出を決めた石川遼は、初日とは打って変わり、明るい表情で報道陣の質問に答えた。その理由は、「右に曲がることが1回もなかった」と、どん底だったドライバーの状態に兆しが見えたからだ。
【写真】ホールアウト後は充実の表情!石川遼決勝ラウンドへ!
そのきっかけになったのが、バーディを奪った後半の5番だった。そこまで3バーディ・2ボギー・1ダブルボギーとスコアを落としていたこともあり、「予選通過が厳しい」ことを感じていた石川。そこで、取った策が「開き直り」だった。
「吹っ切れて、ドライバーをフルスイングした。無理に真っすぐ飛ばそうとせず、とにかく思い切り振りました」
すると、最近では感じられなかった鋭いショットが、しっかりとフェアウェイを捉えた。「これまでは、バランスの良いスイングをしようと思って、結果バランスが悪くなっていた。自分からバランスを取ろうとしてはいけないことに気づくことができた」という糸口がこの1打から舞い降りてきた。その後はノーボギー。1つスコアを伸ばしてホールアウトし 、予選通過ラインに何とか手が届いた。