思い切りよく気持ちをオフにできたのは、米ツアーの過酷な環境で戦ってきた経験も大きかった。「PGAではオフにすることが必然的に必要になる。中断もサスペンデッドも多いし、再開したと思ったら雷きてすぐまた中断とか。もう何も状況は変えられないので、あえて休むということに集中する。そっちしか考えないようにした」。米ツアーに本格参戦したばかりのころは、中断中も気持ちを切らさずに集中力を高めていたが、「それをやってたら疲れちゃうんですよね(笑)」といつしか過酷な環境に適応するようになった。
14番バーディのあとは15番、17番、18番、ハーフターン後の1番とバーディを一気に積み上げた。難度の上がるアウトの後半は4番、8番と2つのボギーを叩いて苦しんだが、最終9番は約7メートルのパーパットをねじ込むなど耐えて2位をキープした。終盤乱れたショットには「昨日は少し自信を得られたと思ったけど、その分今日はまた失った感じ」と首をひねったものの、「メンタルでスコアに貢献できた。悪い中で1アンダーは上手くまとめた感じ」とうなずいた。
「だけど、このままだとあと2日間はもたないしズルズルいくと思う。今の自分では試合を離れていた分修正できるか半信半疑。でもその分思い切って修正するしかない」。2週連続優勝への歩みはまだ折り返したばかりだ。