7アンダー・首位からスタートしたリャン・ウェンチョン(中国)が3日目に7バーディ・1ボギーの“65”を叩きだし、2位に5打差をつけ快走。2007年にアジアンツアー賞金王になり、欧州ツアーでも活躍する力がありながら、2004年から参戦する日本ツアーではここまで未勝利のベテランに、“初優勝”の絶好の機会が訪れた。
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序盤の2番、3番で幸先よく連続バーディを奪ったリャン。前半をトータル9アンダーで折り返した時には、まだ2位以下の選手に追いつく目があったが、リャンは10番から圧巻の3連続バーディ。一気に後続を退け、最終的にはトータル13アンダーまでスコアを伸ばすことに成功した。
2日目の17番のセカンドショットではまさかの“右プッシュ”でダブルボギー。だが9アンダー・独走の展開のなかでのミスが、逆に気を引き締めることとなったといい、「今日は低い球を打とうと心がけてコントロール重視。フェアウェイさえキープできれば」と一切の隙を見せなかった。
昨年も2度、チャンスが訪れた。1度目は『KBCオーガスタ』で藤田寛之とのプレーオフに敗れた。2度目は『ダイヤモンドカップ』で、最終日単独首位スタートも“74”と崩れ、逆転負け。悔しい思いをした『ダイヤモンドカップ』は1打差のリードだったが、今大会は“追うほうがハイリスクを背負うコース”で5打差をつけて挑むことができるだけに戴冠は目の前か…。だが本人はいたって冷静。「リードをしていますが、差は考えずにやりたい。少しでも自分のゴルフができれば」と気を引き締めている。