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【三田村昌鳳コラム】「世界へ」か「島国の」かその選択を迫られている

【三田村昌鳳コラム】「世界へ」か「島国の」かその選択を迫られている

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2013年11月8日 11時17分

 かつて日本男子ツアーは「偉大なるローカルツアー」と呼ばれていた。日本独自でトーナメントが成長してきたからだ。その背景には、日本経済の成長もある。

 でも、ゴルフだけにスポットを当てれば、ジャンボ尾崎、青木功、その後の中嶋常幸のAONがいた。1970年代にトーナメントは、まるで直角に上昇するように膨れ上がった。その主役は、AONであり、ギャラリーだった。

 コースでジャンボ尾崎のショットを見る。例えば、ロングアイアンのショットを見たギャラリーは、その飛距離だけでなく、足の裏に感じるドスン!と響く感触だった。その凄さが口伝えで広がってギャラリーが増えたという伝説まで生まれた。

 また、1973年マスターズで8位となり、その後海外へ、という意欲がなかったわけではない。しかし、日本のトーナメント主催者や協会は、あの手この手で海外流出を阻むということもあったし、試合に欠場するとバッシングを浴びせた。従って、当時のAOの出場数は、38試合前後が当たり前だった。

 それが「偉大なるローカルツアー」と呼ばれる根源にあった。そのピークが、その後バブル時代まで続き、日本経済の破綻で、一気に下降線に向かうことになる。

 そして、いま世界と日本の距離感は「偉大なる」という形容詞が消えて「島国のローカルツアー」となってしまった。世界へ挑戦したければ、どうぞ独自で、ご勝手におやりくださいという仕組みで、アライアンスという方法を取らない。

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