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史上7人目の永久シード選手は高校時代に理論派の礎を築いた【高校ゴルフ部監督回顧録】

史上7人目の永久シード選手は高校時代に理論派の礎を築いた【高校ゴルフ部監督回顧録】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2022年2月27日 17時00分

■ゴルフ雑誌やレッスン書を読みあさって課題の解決策を模索

ただ、石井貢氏によれば、片山は体力的にも運動能力的にも優れているわけではなかったという。「それを補うかのように、スイングについていろいろと研究していましたね。ゴルフ雑誌やレッスン書を読みあさり、何か自分の課題を解決するカギはないかといつも探していました」。ヒントを見つけるとそれを頭の中で整理し、練習で実践することにより、体に覚え込ませるといった毎日を過ごしていたとのこと。ツアーでも1、2を争うほどの理論家で、ショートウッドを早くに取り入れるなど、道具面に関しても研究熱心な片山は、高校時代にそのルーツがあるようだ。

「生徒には常に課題を持って練習しなさいと伝えていましたが、片山はそれを忠実に守り、一つひとつ、自分の課題を解決していくことにより、どんどん上達していきましたね」と石井氏。
 
また、横田や宮本は寮生活を送っていたが、片山は片道1時間半ほどかけて実家から通っていたという。それでも朝7時から始まる練習に遅れたことはなく、週末に県内のゴルフ場でキャディのアルバイトやラウンド練習を行い、終電で帰宅するのが日課だったという。

■片山晋呉の頭の中は「とにかく頭の中はゴルフで一杯」

「とにかく頭の中はゴルフで一杯だったと思います。ゴルフ=自分だったのではないでしょうか。ゴルフを取り除いたら自分には何も残らないぐらいの覚悟でしたし、ゴルフで他人に負けたくないという気持ちが強かったですね」

プロ転向後はあまり感情を表に出すタイプではなかったが、高校時代は気合いを入れるために石井氏に対してゲンコツを要求してからスタートしたり、緑の甲子園で連覇を達成したときは、号泣しながら宮本と抱き合って喜んだりと熱血派だった片山。ゴルフの素質は人並み以上にあったことは間違いないが、それ以上に創意工夫と気持ちの強さでその素質を伸ばしていったのかもしれない。

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