まず、清水が17番でボギーを叩き脱落。さらに順調に伸ばしていた宮本も勢いが止まってしまうなか、片岡は18番でパーをセーブしてクラブハウスリーダーとなる。
ここからがすごかった。2つ後ろの組で片岡と並んで18番へと入った石川はダブルボギー、時松はボギー。さらに次の組の宮本もまさかのボギーで、ライバル全員がまさかの“脱落”。「プレーオフだと思っていたけど、ふわふわしていて練習どころじゃなかった」と18番の様子を見ていた23歳が初代王者に輝いた。
誰もが予想できないドラマが生まれた舞台となった18番ホールは、これまでの3日間は一度も難易度が最高にならず、3日目に限って言えば平均ストロークは3.959とアンダーパーだった。なぜ、こんなことが起こったのか。それはロケーションとグリーンの形状、そしてコンディションが組み合わさった結果だった。
このホールはフェアウェイ左サイドからグリーン左まで池が広がっており、入れるのは絶対厳禁。石川はコースの狭さから多用してきた3番ウッドではなくドライバーをチョイスしたティショットで左の池に入れてしまった。
だからと言ってラフならばセーフというわけではなく、グリーン面が4段に分かれており、最終日のピンは一番高くなっている右奥。さらに強いアゲインストの風が吹いている。このピンを攻めるには、フェアウェイヒットがマストとなる。