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“海外メジャー並み”の高速グリーンに、米国にもない難しさ 日本OPが波乱の幕開け

“海外メジャー並み”の高速グリーンに、米国にもない難しさ 日本OPが波乱の幕開け

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2019年10月18日 08時10分

<日本オープンゴルフ選手権 初日◇17日◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡県)◇6768/6817ヤード・パー71>

初日を終えてアンダーパーがわずか6人。全組ホールアウトの時間は、予定を大幅に過ぎて40分遅れとなった。ホールアウトした多くの選手の表情には疲労が浮かぶ。本コースで行われた2008年大会も、最終日を終えてアンダーパーは優勝した片山晋呉のみ。今年も難関コースが牙をむいた。

遼くんも苦戦で林の中へ…【大会写真】

2008年大会よりも1.5倍ほどフェアウェイを広くとったホールもあるが、外せばラフは深く、グリーンは小さく砲台も多い。パーオンしたとしてもアンジュレーションがきつく、落としどころを間違えればすぐにグリーンから転がり落ちる。1アンダー・3位タイ発進を決めた池田勇太は、7mのバーディパットを決めた2番を振り返り、「フックしてスライスして、上って下って。うちのキャディが“スネークラインじゃなくて、うなぎラインだ”って言っていましたよ」という例えが飛び出すほど。この日は傾斜にピンが切られている場所も多く、下りのラインに着いてしまえば簡単にボギーが出る。

その中で、初日は朝の時点でグリーンの速さは想定を少し上回り、スティンプメーター13フィート(※)。本大会は日本ゴルフ協会(JGA)が主催しているが、普段のJGTO主催の試合では通常11フィートが多い。米ツアーでは主に12フィート前後、海外メジャー「マスターズ」では夕方のピーク時に14フィート前後をマークすることもあるというが、今年の「全米オープン」などは4日間12フィート台とし、水をまくなど、硬さのコントロールも行った。ただでさえ難易度の高いコースに加え、グリーンの速さだけで見れば“海外メジャー”並み。初日を終えて5オーバーと苦戦したアダム・スコット(オーストラリア)は、「グリーンの速さもピンポジションも、米ツアーだったら絶対にないようなセッティング」。弱めに打ったパターがカップを過ぎて大きくオーバーしてスリーパット、下りの傾斜について転がってしまう場面も見られた。

元世界ランキング1位がため息を漏らすセッティング。JGAの山中博史専務理事は、その意図をこう語る。「古賀の持ち味を出しつつ、いいショットとそうでないときの差をつけたいというのが基本。技術と精神力と、最終的に体力が必要で、それを耐え抜いた人がトロフィーを手にする」。やみくもに難易度を上げるのではなく、コースの特性を生かした設定で対応力を試すという。

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