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「勝って泣いたのは初めて」池田勇太、涙で輪厚を制す!

「勝って泣いたのは初めて」池田勇太、涙で輪厚を制す!

配信日時:2010年9月19日 19時11分

 「今までの6勝で一番嬉しい」優勝を決めた瞬間、天を仰いで両拳を握り締めた池田勇太。その姿が池田の今大会へかける思い、そして最終日の苦しさを物語っていた。北海道にある札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースで開催された、国内男子ツアー「ANAオープン」。トータル9アンダーの単独首位からスタートした池田勇太が、トータル14アンダーで後続の猛追を振り切り今季2勝目を挙げた。

池田勇太、圧巻ハーフ2イーグルで単独首位に浮上!

 池田の目には涙が浮かんでいた。同組のJ・チョイ(米国)とすでにホールアウトしていた金度勲(キム・ドフン/大邱)と1打差で迎えた最終18番ホール。フェアウェイのど真ん中から打った池田のセカンドは、輪厚18番名物3段グリーンの最上段。下りの速いパットを残す最悪なポジションにつけてしまった。一方チョイはラフからピン左3メートルにピタリとつけて池田にプレッシャーをかける。18番グリーンでの優勝インタビューで「ピンチですよぉ。ギャラリーの皆さんが打ったらグリーンを出ちゃう」と笑わせたが、パーセーブも難しい状況にプレッシャーは最高潮だった。

 前半は2つのボギーを叩いたものの、8番でのチップインを含む6つのバーディを奪い快調にスコアを伸ばした。しかし、後半になると勢いは失速。ショットでワンピンに以内につけてもチャンスを決めることが出来ず、輪厚の難グリーンに苦しめられた。「難しいところ、難しいところに常について、後半9ホールは本当に苦しかった」後半だけで18パットという成績を見てもグリーン上で苦しんだことが見て取れる。それだけに最後の1メートルのウイニングパットをねじ込んだ時の安堵感と喜びは格別。「勝って泣いたのは初めてです」終わった瞬間にすべてがあふれ出た。

 今年で38回目を迎えた「ANAオープン」は池田も子供の頃からテレビで見ていた。そこで無敵の強さを誇っていたのが憧れの尾崎将司だ。ジャンボ尾崎はこの札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースで開催された今大会7勝。最後の優勝も2002年の今大会だった。「ジャンボさんが強い輪厚で勝利できて嬉しい。優勝争いをしているうちにどんどん勝ちたい気持ちが出てきた」そして、苦しい後半を強い気持ちで耐え抜き、勝利をもぎ取った末に自然とでた歓喜のガッツポーズ。「全部があのパットを入れた瞬間に天から降ってきたのかな」輪厚の神から認められた男が輪厚の18番グリーンの新たな顔となる。

【最終結果】
優勝:池田勇太(-14)
2位T:金度勲(キム・ドフン)(-13)
2位T:J・チョイ(-13)
4位T:岡茂洋雄(-9)
4位T:金庚泰(キム・キョンテー)(-9)
4位T:平塚哲二(-9)
4位T:キラデク・アフィバーンラト(-9)
8位T:ブレンダン・ジョーンズ(-8)
8位T:手嶋多一(-8)
8位T:河野晃一郎(-8)
11位:高山忠洋(-7)
12位T:石川遼(-6)他3名
日程 2010年9月16日-9月19日賞金総額

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