北海道にある小樽カントリー倶楽部で開催された、国内男子ツアー「サン・クロレラ クラシック」の最終日。第3ラウンドで小樽CCのコースレコードとなる“63”を叩き出し8位タイに浮上した石川遼だったが、多くの注目を集めた最終日は苦しんだ予選ラウンドの姿に逆戻り。「ストロークが乱れてしまった。ドライバーも良い練習が出来たけど、コースにでるとチェックが甘くなっていた」ラウンド後は反省の弁が口をついた。
「石川遼1打速報」で全ストロークを振り返る
序盤からショットが乱れ2番、3番と連続ボギーを叩くと、5番もボギーとし強風と雨の中いきなり3つスコアを落とす苦しい立ち上がり。ショットは尻上がりに調子を上げたものの、13番では1メートルもないバーディパットを外すなどパッティングの調子は最後まで戻らず遼チャージは不発。結局1つスコアを落としトータル5アンダー14位タイでディフェンディングチャンピオンとして挑んだ4日間を終えた。
それでも得たものも多かった1週間だった。初日、2日目と連日のサスペンデッド。初日午前組に入っていた石川は日程変更の影響をモロに受けた。8ホールしか消化できずに初日を終えると、続く2日目は第1ラウンド終了後から約9時間待った挙句に第2ラウンドがスタート出来ずサスペンデッド。3日目は36ホールをまわる強行スケジュールだった。しかし、粘りに粘って予選を通過すると、3ラウンド目は9バーディを奪う大爆発。「集中力と精神力がしっかりしていれば良いプレーが出来る」長い長い1週間を耐え抜いた体力、精神力に自信を深めた。
来週からは「WGC-ブリヂストン招待」そして「全米プロゴルフ選手権」と米国での戦いとなる。それだけに国内屈指の総距離を誇るここ小樽CCで手応えをつかんだことは大きい。「アメリカに行って長いなって感じるのは良くない。でもここでプレーしたことで、違和感なく長いホールもプレーできると思う」400ヤード中盤のパー4がザラにあるアメリカのコースに似たこのコースで出した“63”という数字は海を渡っても石川の背中を強く後押しするはずだ。