最新『スパイクレスシューズ』をコースで履いて性能チェック
今回はメーカー各社から発売されている最新『スパイクレスシューズ』全6モデルを用意。着用時のスイングのしやすさやグリップ力、フィット感など細かくチェックした上で、評価を行った。テストを行ったのは以下の2名。
■北野正之(右)
実戦的なレッスンが人気のティーチングプロ
きたの・まさゆき/1966年生まれ。スイング理論だけでなく、メンタルの仕組みやマネジメント術など、多彩な知識でアマチュアゴルファーを上達に導く。ラウンド時に起こる実戦的なレッスンが得意
■田辺直喜(左)
QT出場経験を持つゴルフライター
たなべ・なおき/1985年生まれ。JGTOのQTに出場するなど、プロゴルファーを目指した経験を持つゴルフライター。レッスンやギアなど、ゴルフに関する知識は豊富。
今回の評価項目
1:振りやすさ
スイングの各ポイントで地面を踏みやすいか。強く振っても動きを妨げないか
2:グリップ力
ラフや傾斜地などを含め、アウトソール(靴底)がどれだけ地面に食い付き、滑らないか
3:フィット感
シューズ全体の素材や構造、インソールの性能などで、どれだけ足に気持ち良くフィットするか
4:軽快さ
シューズ自体の重さやフィット感などで、履いたときに軽く感じて歩きやすいか
5:コストパフォーマンス
価格に見合った性能の製品か、お買い得なモノかどうか
履き心地にはモデルごとの個性がある
ラウンド中は、さまざまなライからショットを打っていく。ぬかるんだ柔らかいライもあれば、急な傾斜地もあり、そういった状況に対応するにはグリップの高いシューズが必要になる。
「最新モデルはどれも一定以上のグリップ力が備わっていて、傾斜地でもドッシリ立てますし、強く振っても滑ることはありません。足を使ったスイングがしやすくなるので、ぜひ試していただきたいです。モデル選びをする際には実際に履いてみるのがおすすめです。モデルによって履き心地に個性があり、スイングした時や歩行時の感触がかなり変わってくるからです。柔らかく包み込むような履き心地が好きなのか、しっかり感のある素材で足元をホールドする感じがいいのか。実際に履くことで自分の好みに合ったモノが選べるはずです」(北野)
シューズ選びではサイズにも注意しよう。今回は25.5センチのモノを中心にテストしたが、同じサイズでもヨコ幅など、大きさに微妙な違いがあった。サイズ間違いを防ぐ意味でも、店舗などで実際に履いてみるのがおすすめだ。
トータルバランスに優れたアディダスがベストバイ!
今回テストした6モデルの中でベストバイに輝いたのはアディダスの『アディゼロ ZG ロー ボア』だった。足へのフィット感、歩行時の快適性、スイングのしやすさなど、ゴルフシューズに求められる性能を高い次元で実現した高性能なモデルに仕上がっていた。以下に、チェックを行ったモデルを紹介していく。
【評価S+】アディダス『アディゼロ ZG ロー ボア』
実勢価格:25,300円
評価:S+
SPEC
■素材:合成皮革
スイングのしやすさ:🌸
グリップ力:🌸
フィット感:🌸
軽快さ:◎
コスパ:◎
カカトから甲までがしっかり締まってフィットし、シューズの中で足がまったくズレない。アウトソールのグリップ力はトップクラスの食い付きの良さで、傾斜地でも下半身がドッシリ安定する。足と一体化するようなフィット感もあり、爽快にクラブを振っていける。
【評価S】ニューバランス『UG574 v4 SL ボア』
実勢価格:19,800円
評価:S
SPEC
■素材:人工皮革
スイングのしやすさ:🌸
グリップ力:◎
フィット感:🌸
軽快さ:◎
コスパ:◎
ボアを回すと甲全体が均一に締まり、カカト部分の剛性の高いパーツとの組み合わせで、足と一体化するようなフィット感がある。ツマ先にゆとりがあり、フリーに動かせるのでスイングのしやすさもハイレベル。スニーカーライクなデザインでコーディネートしやすいこともポイント。
【評価S】ミズノ『ネクスライトエナジーボア』
実勢価格:17,600円
評価:S
SPEC
■素材:人工皮革
スイングのしやすさ:🌸
グリップ力:◎
フィット感:◎
軽快さ:🌸
コスパ:◎
足になじむ柔らかい素材のシューズで、アウトソールのクッション性の高さで軽快に歩ける。グリップ力の高さもしっかりあり、地面を強く踏みながら、思い切り振り抜いていける。サイズの表記以上に大きめな作りなので、0.5〜1センチほど、小さいモノを選ぶのがおすすめ。
【評価A+】ブリヂストン『ゼロ・スパイク バイターライト』
実勢価格:17,490円
評価:A+
SPEC
■素材:人工皮革
スイングのしやすさ:◎
グリップ力:🌸
フィット感:○
軽快さ:🌸
コスパ:◎
甲やアウトソールに剛性の高い素材が使われていて、足元をホールドするようなフィット感。タイヤのテクノロジーを駆使したアウトソールのグリップ力もハイレベルで、強く地面を蹴ってもシューズがまったくズレない。傾斜地でも安定して歩けるので疲労感が少なくなる。
【評価A+】エコー『BIOM H5』
実勢価格:46,200円
評価:A+
SPEC
■素材:ECCOパフォーマンスレザー
スイングのしやすさ:◎
グリップ力:◎
フィット感:◎
軽快さ:🌸
コスパ:○
柔らかいレザーを使ったシューズで、足の動きに対して素材が伸縮してくれるので、スイングも歩行もしやすい。甲側がしっかり締めてフィットさせ、指やカカトがフリーに動くことも特徴。アウトソールのクッション性の高さで、軽快に歩けるし、地面を蹴ってスイングしやすい。
【評価A+】プーマ『ヘルシンキ』
実勢価格:14,300円
評価:A+
SPEC
■素材:合成繊維
スイングのしやすさ:○
グリップ力:◎
フィット感:◎
軽快さ:◎
コスパ:🌸
クラシックで普段使いしやすいデザインの中に、しっかりとした機能も備えたシューズ。甲部分にメッシュ生地を採用し、風が通るので足が蒸れにくい。フィット感も高く、シューズの中で足がズレないのでスイングや歩行時に安定してくれる。