<あおもりレディス 最終日◇18日◇青森カントリー倶楽部(青森県)◇6484ヤード・パー72>
先月21日に40歳の誕生日を迎えた宅島美香が2008年10月の「IDECレディースカップ」以来となるステップ・アップ・ツアーでの勝利を挙げた。実に17年267日ぶりの美酒。ツアー史上最長のブランク優勝を成し遂げた。
2位に3打のリードをもって迎えた最終日。プレッシャーに負けることなく前半はオールパーにまとめた。すると10番からスイッチオン。3連続バーディを決めてリードを広げて終盤に向かった。15番をボギーとして一打後退すると、16番ではバーディパットを2メートルショート。ところが「あそこがキーホール。おかげで17番から私のリズムを取り戻せた」とピンチを切り抜けパーをセーブして、続く2ホールもスコアをキープし、逃げ切った。
「リーダーボードを見たら、1打差でビックリ」と18番ではおかれた立場を理解した。上がり2ホールで連続バーディを奪取した田村萌来美がトータル12アンダーで先にホールアウトしていた。気づけばすぐ後ろにまで迫られていたルーキーの存在を感じつつも、冷静に18番をパーで乗り切った。
世代でいえば宮里藍、横峯さくら、藤田さいきの一学年下。20年前の06年にプロテストを突破した。同期には一つ年下の有村智恵、笠りつ子ら強豪がそろった。そして2年後にステップ初優勝。09年にはレギュラーツアーで1427万円あまりを稼ぎ、賞金ランキング51位に入り、永久シードの不動裕理を除いた上位50人のシード枠に滑り込んだ。翌年も年間獲得賞金こそ1000万円を超えたが、同ランキング61位でシード落ち。16年からはステップを主戦場として戦っている。
ステップ優勝からシード獲得とキャリアのステップアップを感じたものの、その後は長くつらい時期が続いた。「腰痛にも悩んで」と体調面の不安に加え、「成績が出なければ支援してくださるスポンサーが1社に…」と周囲からのサポートも減っていく。
そんななかでもプロアマ参加などで新たな出会いに恵まれ、ここまで長くプレーできたことには感謝しかない。前向きに取り組んできたゴルフも今年でプロ20年目。そんな今年の目標は1勝することで、夏場にこれをクリアしできたことで余裕も生まれる。
「今度は2勝目です」と目標を上方修正する。今回の優勝で、年末のQT(予選会)はファイナルからの出場が決定。来年は2023年以来のレギュラーツアーへも、そんな道筋も見えてくる。「ゴルフは私の生きがい。ほかは、何もできないから」。懸命に、ひたむきに奮闘する姿勢を貫き、まだまだ現役で闘い続けていく。
