■ステップ・アップ・ツアーで文字通り“ステップ・アップ”
昨年の6試合のうち、植竹、リ・ハナ、石川怜奈、小野祐夢のように、初優勝者が増えているステップ。「ステップの選手の技術や経験は年々高くなっています。技術面が高い選手のショットコントロールや、バーディを量産する選手のプレーも増えています。最近はJLPGAが攻めさせるセッティングにしているので、ハイレベルなバーディ合戦になることが増えています」と勢いも大事。特に2日間大会では、ビッグスコアでの大逆転もたびたび起こる。
「ステップのおもしろいところは、前の週まで悩んでいても、次の週になると何かをつかんだのか、いきなりビッグスコアが出せるということがよくあります。例えば3年前の河本結選手は、プレー中に試行錯誤しながら、考えながら18ホールを回っていました。そういうのが選手の力となっていきます。河本選手は翌年ブレイクしましたが、ステップの戦いがあったからだと思います」。ステップで4勝、そして翌年にはツアー優勝、今は米ツアー挑戦と、まさにステップ・アップを果たしている。
ステップはひと組に対してキャディがひとり。いわゆる帯同キャディが許されていない。そのため、選手自身の考える力がより研ぎ澄まされていく。「いかに自分の考えをプレーに生かせるか。自分のゴルフと向き合ってスコアにつなげるか。そういう点で見てもステップはおもしろいと思います」。
21年初戦から、ステップ・アップを果たす選手たちの熱い戦いげ繰り広げられる。