タイガー・ウッズ(米国)がホストを務める「ヒーローワールド・チャレンジ」で、9年ぶりの大会制覇を挙げた松山英樹。最終日は10番パー4でセカンドショットを直接カップに沈めてイーグルを奪うなど「64」をマークしたが、好スコアの大きな要因は、週を通して冴えたグリーン上のパフォーマンスにあった。「パッティングが入ってくれたので、そこでスコアを伸ばすことができて良かった」と松山自身も好調さを口にした。
松山が愛用するパターが『スコッティ・キャメロン』であることは広く知られているが、なんと400本も所有しているという。
この“噂”の出どころはパッティングの名手、ブラッド・ファクソン(米国)だ。スマイリー・カフマン(米国)が配信するポッドキャスト「ザ・スマイリーショー」に出演したファクソンは、最近スコッティ・キャメロンの創設者とラウンドした際に、松山が「400本近い」キャメロンパターを持っていると聞いたと語った。
さらにファクソンは、この話を松山本人に直接ぶつけたという。その際の松山の反応について「『イエス』とも『ノー』とも聞きたかったけど…」と笑いつつ、「だから答えは『イエス』と受け取った」と冗談交じりに明かした。
一方で、ゴルフ界のレジェンドである故アーノルド・パーマー氏が、オハイオ州の自らの工房に1万本ものクラブを収集していたことは有名な話。それに比べると松山の400本、話しを半分にしても200本だから、パーマー氏に比べると取るに足らないとされた。
実際に松山が400本ものパターを所有しているかは定かではないが、「ゴルフトーナメントで勝つことより楽しいことはある?」と優勝会見で問われた松山は、「ノー、ナッシング」と即答。勝つために最適な一本を探し続けるプレーヤーがパターを収集していたとしても、確かに不思議ではない。(文・武川玲子=米国在住)
