“秋の風物詩”になりつつある日本開催のPGAツアートーナメント。昨年から「ベイカレントクラシック Presented by LEXUS」として生まれ変わり、舞台を横浜カントリークラブへ移した。そんな横浜CCを筆者が実際にラウンド。プロが戦う舞台の難しさを身をもって感じるとともに、PGAツアーを迎えるために進化を続けるコースの姿も見えてきた。
1番、2番と直線的なホールで立ち上がると、池越えのパー3、左ドッグレッグの4番パー5と続く。昨年大会での4番はホール難易度17位で、4日間通算でボギー以上を叩いたのはわずか20人。数字だけを見ればやさしいホールだが、アマチュアの筆者からすれば、やはり難しい。
左はすぐOBというプレッシャーもあり、右へプッシュ。2打目は出すだけとなっていきなりダブルボギーを喫し、横浜の洗礼を受けることになった。
昨年大会では最もやさしかった右ドッグレッグの6番パー5。セオリー通りフェアウェイ左サイドに置けたものの、もちろん2オンは難しく、3打目勝負に。ところが、グリーンは打ち上げで狙いづらい。結局ここでもダブルボギー打ってしまった。昨年は4日間を通してバーディ以上が200人を超えたというのだから、恐るべしPGAツアーである。
後半に入ると、さらに洗礼を受けた。打ち上げの10番に続く11番は、ブラインドの打ち下ろし。12番パー5も左ドッグレッグで、先の見えない打ち下ろしとなる。奥に見える練習場のネット、その左から2番目の柱が狙い目になるというほど、ティショットのエリアは狭い。
そして13番は337ヤードのパー4。PGAツアーの選手なら1オンも可能な短いホールだが、グリーン周りにはアゴの高いバンカーが待ち受け、右サイドには木がそびえる。直線的なレイアウトだけに「障害物さえ避ければ」と安易な気持ちで臨んだが、ここでも出鼻をくじかれた。
とにかくグリーンが難しい。キャディさんからは「グリーンに乗ってもボールが見える位置だったら、落ちてきてしまいます」と聞いていた。その言葉通り、ナイスオンと喜んだのもつかの間、ボールは馬の背状の傾斜を下り、フェアウェイまでこぼれ落ちてしまった。
そこからのアプローチも難しい。傾斜を上り切らなければならないプレッシャーから、自然と力が入る。傾斜にワンクッションさせてピンに近づき、「よっしゃ」と思ったが、再びボールが戻ってきた。13番は、グリーン周りでの技術の引き出しが問われるホールだった。
続く14番パー4は、昨年大会で最難関となったホール。右ドッグレッグで、右に曲げればロストの危険があり、左サイドも隣のホールへ流れ込むほどの傾斜になっている。さらに、とにかく距離が長い。
この日は試合設定の距離ではなかったものの、昨年大会では508ヤード。4日間でボギー以上を叩いた選手は86人に上った。
筆者はベストポジションともいえるフェアウェイセンターに運んだが、それでもセカンドは200ヤード以上が残った。アマチュアにとって、そこからグリーンを狙えるほどの腕はない。結局、寄らず入らずのボギーに終わった。18ホールを回り終えて、改めてプロゴルファーへの脱帽しかない。
そして、この大会はコースそのものにも変化があった。昨年大会では18番グリーンを大きく囲むようにギャラリースタンドが設置され、後方にはスペースがなく、観戦エリアも片側に限られていた。
実際、17番ティイングエリア脇の狭いスペースにギャラリーが集まり、優勝の瞬間を見届けられない人も少なくなかった。
そこで、大会翌週から改修工事がスタート。グリーンの原型をそのまま14メートル手前に移設したことで後方にスペースが生まれ、周囲を取り囲むようにカート道も整備された。これにより、より多くの方向から最終18番の優勝シーンを見届けられるようになった。
選手にとっては難関であり、ギャラリーにとっては観戦を楽しむ舞台でもある。実際に18ホールを歩いてみると、横浜カントリークラブがPGAツアーを迎えるため、コース内外で進化を続けていることを実感できた。
