<ヒーローワールドチャレンジ 事前情報◇2日◇アルバニーGC(バハマ)◇7449ヤード・パー72>
12月4日に開幕する「ヒーローワールドチャレンジ」を前に、大会主催のタイガー・ウッズ(米国)が現地時間2日、会場で公式会見に臨んだ。10月10日に自身7度目の腰の手術を受けて以来、タイガーが公に語るのは今回が初めて。少しふくよかな顔つきと、トレーニングで鍛えられた上半身が印象的だった。
ウッズは記者たちに対し、「復帰時期は未定」「リハビリは思ったようには進んでいない」と、2026年のカムバックに向けて順調ではないことを明かした。
また、2020年以来、長男のチャーリーとペアを組んで出場してきた「PNC選手権」(12月20~21日・フロリダ州)は欠場を表明。昨年は2位に入ったが「僕が出場すれば息子に公平ではないだけでなく、他のチームが出場できなくなるのが申し訳ない」と説明した。
12月30日に50歳の誕生日を迎えるウッズは、来季の米シニアツアー「PGAツアー・チャンピオンズ」の出場資格も得るが、参戦の可能性は明らかにしなかった。2月の「ジェネシス招待」への出場も現時点では現実的ではないという。
一方、歩かずにプレーするバーチャルゴルフ「TGL」については、12月末のシーズン序盤は参戦が難しいものの、3月末まで続く後半戦には「出場したい」と希望した。
10月から続くリハビリについては「望んでいる早さでは進んでいない」と明かし、「トレーニングだけだったのが、ドクターからチップとパットを許可されたのは先週のこと」と、ようやくクラブを握ったことを報告した。「手術は必要なことだった。リハビリには忍耐と時間が必要だ」と神妙な面持ちだった。
「ただゴルフがしたい。プレー出来る日が本当に待ち遠しい。とにかくこの過程をやらせてほしい。そしていつ復帰できるかを考えたい。今はまだそれを決められる段階にはいない。こういう時間のかかる復帰は過去にも経験した。一歩ずつ進んでから決めたい」と話した。
タイガーが最後に公式戦をプレーしたのは2024年7月の「全英オープン」(ロイヤルトゥルーン)。同年9月には腰椎の微小減圧手術を受けた。今年2月の「ジェネシス招待」への出場を予定していたが、直前に母・クルチダさんが急逝。4月の「マスターズ」でも復帰を目指したが、3月のトレーニング中に左脚アキレス腱断裂で出場は叶わなかった。(文・武川玲子=米国在住)
