ゴルフの祭典マスターズが9日(木)から開幕するが、そのマスターズにも不況の波が押し寄せている。4月7日付のUSAトゥデイ紙によると、企業の接待費が業種によって、そして使用される接待費の種類によっては、25％から50％も落ち込むことが予想されているという。

　マスターズに飲食物のケータリングを行っているダブルイーグルクラブは、トーナメントで接待されている顧客への食事や、その地域でゴルフをしたいお客へのスタートの予約を提供してきている。近隣のゴルフコースのスタート予約費用は4人1組で1,500ドルから2,000ドルで昨年は50人の予約を受けたが、今年は半分にも満たない約20人とのこと。

　マスターズの期間中に、ゴルフファンのために宿泊施設を提供したりしているイベントプランナーの1人も、今年はビジネスが50％ダウンすると見積もっている。
　この週のオーガスタは、住民が観客の移動にバンを走らせたり、企業のパーティに食事を運んだり、マスターズ関係者のために家を貸して自分たちは旅行に出かける、いわば休日になる。地域の経済効果は約1億ドルといわれ、その大部分はトーナメントをビジネスに利用する大企業からの収入。昨年400軒の家を貸し出した会社も、今年は300軒に落ち込んでいる。この会社のオーナーは「マスターズはほとんどの企業がキャンセルする最後のもので、こんな経済不況は見たことがない。10年、15年、家を借り続けてくれた顧客に電話で勧誘したが、結局来てもらえなかった」と話している。
　
　唯一の良い話といえば、マスターズ期間中のチケットバッジが売り切れていることぐらいだそうだ。