いや、私は別にホートンの宣伝屋ではないので、必ずしもホートンではなくても構わないのだが、たとえばホートンのような統計のプロ、あるいは別の誰かをアドバイザーに付けるというのは一考に値するのではないか。ゴルフの調子もショットやパットの感触も、体調も気分も、ただでさえ日々様変わりするものばかりなのだから、崩れにくく変わりにくい拠り所が何か1つ松山に加わったら、きっとそれが「ビッグヘルプ」になっていくのではないか。
もちろん、今日はそれがなくても立派に戦い切ることができた。勝負に出て勝つことができた。だが、来季以降、もっと安定して勝負に挑めれば、もっと勝率を上げることができれば、それは松山がさらなる勝利へ、メジャー優勝へと近づくための大きな助けにきっとなる。
まだ最終戦が残っているけれど、いや、今日はまだその最終戦進出を決めたばかりだけれど、そんなうれしい日だからこそ、来季の松山がさらにビッグに成長するためには何があったらいいのだろうかと、私の老婆心は膨らむばかりだ。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)