「今、セルジオは気持ちの上でいい状態にある。それが彼のゴルフにとても役に立っている」とマキロイが言っていた。
ガルシア自身も「今、僕は気持ちの上でとてもいい状態にいる。それがミスをいい方向へ受け止める上で役に立っている」と喜んでいた。
そんなガルシアに、そろそろビッグなトロフィーを掲げさせてあげたいと思った。それに、いい人になったガルシアがここで勝ってくれたら、やっぱりゴルフは心だ、やっぱりビッグ大会やメジャーで「いい人が勝つ」という謂れは本当なんだと思うことができる。そうすれば、私たちの日常の中でも「いい人こそが報われる」と信じることができる。だから、ガルシアに勝ってほしかった。
だが、結果はマキロイの逆転優勝。ガルシアは最終日の序盤にパットを続けざまに外したことで「ちょっぴり自信を失った。そこから先は自分のインスピレーションや読みを信じ切れなくなり、パットに苦しむ一日になった」と唇を噛んだ。
せっかくナイスガイになったというのに、ガルシアが勝つ番はなかなか巡って来ない。しかし、ガルシアは成績には反映されないところで、こんな素敵ないい人ぶりを見せてくれた。