そして、3度目の正直で放った打球。マキロイは「近づけることだけを考えていた」というが、サンドウェッジでふわりと上げたボールは吸い込まれるようにカップに滑り込む。
チップインイーグル完了の瞬間はギャラリーから特大な歓声が上がり、ボルテージは一気に高まった。
左手を挙げてその歓声に応えた33歳は、「今週の声援は信じられないほど素晴らしい。本当に感謝しているし、コース上では常にそう感じている」と話す一方、本人が課題としている「平静」を保ち続けていた。
「ベストなゴルフを引き出せるように、自分の世界に集中している。声援に応えようとはするけど、自分のプロセス、自分の中の小さなバブルにいられるよう心掛けている」
14番でもバーディを獲り、16番でスコアを1つ落としたものの、最終ホールでも再びバーディを奪ってフィニッシュした。2014年以来となる大会制覇に向けて、この日もマキロイが繰り返したのは、今大会中に常に出て続けている「忍耐」と「規律」という2つのキーワードだった。
