「あの一打は、生涯忘れることのない僕のベストショットになった」
2014年のプロ転向から8年。世界7勝を挙げてきたフィッツパトリックが、米ツアーでは、どうしても勝てないことの連続だった。いつも勝ちたい気持ちが先行し、追い求めれば追い求めるほど、勝利は遠ざかっていった。
だが、謙虚な気持ちで自身を振り返り、最高を求める代わりに最善を尽くそうと思い立ったら、ピンチを切り抜け、勝利を掴むことができた。
「言葉が出てこない。初優勝がメジャー優勝だなんて、これ以上の喜びはない」
そうやって達成されたフィッツパトリックの勝利は、またしても惜敗に終わったザラトリスに「次こそはキミの番だよ」と囁いたのではないだろうか。