トップで右ワキが大きく開き、クラブヘッドが顔の前まで下がるほどのオーバースイングが特徴的なジョン・デーリー（米国）。きょう4月28日が誕生日で56歳を迎える。

息子は似ている？　ジョン・デーリーが親子大会で優勝【写真】

一度見たら忘れない特徴的なスイングで、タイガー・ウッズ（米国）がデビューする以前は、“飛ばし屋”の名をほしいままにしていた。その名をさらに有名にしたのが、1991年の「全米プロ」だ。ニック・プライス（ジンバブエ）が、直前で出場をキャンセルしたことで、ウェイティングのデーリーに出場権が下りてきた。知らせを聞いたデーリーは、急遽会場まで車を飛ばして駆けつけた。

到着したのは大会初日の朝。練習ラウンドはもちろん、スタート前の練習もおぼつかないままスタートし、なんとツアー初優勝をメジャーで達成。にわかには信じがたいアメリカンドリームを実現し、スター選手へと駆け上がった。95年には、「全英オープン」を制覇するなど、米ツアーで通算5勝を挙げている。

一方、プライベートでは波乱のキャリアを積んできた。「全英オープン」優勝後は、結婚と離婚を繰り返し、アルコール依存症に陥り、暴力沙汰に借金問題など、コース外でのトラブルが続き、ゴルフで力を出せずにシードを手放してしまう。17年には米シニアツアー、PGAツアー・チャンピオンズで優勝するものの、過度の体重の増加や20年には膀胱ガンを公表するなど、健康面にも不安がつきまとった。

昨年は、PGAツアーの親子大会「PNC選手権」に息子のジョン・デーリー2世と出場。派手なデザインのウェアを身に纏い、豪快なショットを放つ健在ぶりを見せ、見事に優勝を飾っている。