18番グリーンに駆け寄ったのは娘のライアンちゃん(3歳)と、息子のハリソンくん(7カ月)を抱いたクロエ夫人。
「娘がずっとトロフィーが欲しいと言っていたんだ。だから、勝つときは家族の前で勝ちたいとずっと願っていた」と家族と抱き合った。
ワシントン州シアトル生まれのリストはテネシー州のヴァンダービルト大で活躍。2004年の「全米アマチュア選手権」ではライアン・ムーア(米国)に続く2位に入り、翌年の「マスターズ」に出場し33位だった。しかし、以来オーガスタへの出場は実現していなかった。
「4年前にオーガスタに引っ越したんだ。だから、何度もオーガスタ・ナショナルGCの前を通り過ぎた。プロとしてようやくマスターズに戻ることができる。しかも、自分の家から通うことができる。こんなにうれしいことはない…」。満面の笑みでトロフィーを掲げた。(文・武川玲子=米国在住)
