豪快で華麗だけど曲がりやすい!? セベのドライバースイング【連続写真】
セベは手首のコックを入れながら体の中心点とグリップの位置を遠くに取るスイングで、脚の力というより、クラブワークを上手に使うプレーヤーでした。本当にクラブさばきの天才で、彼がいろんなトリックショットができたのは、腕でクラブを動かすのが人並み外れて上手かったからです。
ただし、現代のクラブでこの振り方をするとダフります。トップからインパクトにかけて下半身よりも胸がかなり右にあるので、クラブの最下点も右に来る。よく言えば、ビハインド・ザ・ボールなんですけど、ここまで右サイドに体をキープしていると、クラブがアッパーに入ってチーピンする可能性が高いですね。
セベは球が曲がったからこそ、球を曲げることがすごく上手でした。当時のボールは曲がりやすかったので、曲げるサイドを限定したり、球を自在に曲げることそのものがゴルフの上手さだったのです。現代のボールは曲がらなくなってきたので、曲げる必要性がなくなりました。
ボールさばきの上手さにつながっているセベのアーリーコックも、今はあまり意味がない。テークバックで左手を下げるようにして、手首のコックを最初に作ってしまうと、切り返しにかかるエネルギーが弱くなってしまうので、私はあまりオススメしません。見た目はきれいだけど意外と球は曲がる。だからこそクラブの扱いが非常に卓越していたのです。