だから、この全米プロ優勝に「最もエキサイトしている。最も満足している」とケプカは胸を張った。
「最も大きな自信になった」
教科書のようなスイングやストロークばかりを追求していても、実戦に勝つことはできない。奇跡のようなスーパーショットやスーパーパットより、72ホールの長丁場を我慢強く戦い抜く地道な努力と強い精神力、何より忍耐こそが何よりの武器になる。
そういう考え方、そういう姿勢のケプカは、だからこそメジャー4勝の世界一に輝くことができた。彼の勝利は、そんなゴルフの本質を世界中のゴルファーに教えてくれた。
文・舩越園子(ゴルフジャーナリスト)
