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2度の手術からツアー復帰→ファイナルQTへ 植竹希望の現在地「間に合ってくれそうでよかった」

復活を期す黄金世代の植竹希望がファイナルQTで好発進を決めた。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年12月3日 09時30分

度重なるケガを乗り越えて。植竹希望がファイナルQTで好発進
度重なるケガを乗り越えて。植竹希望がファイナルQTで好発進 (撮影:福田文平)

<JLPGAファイナルQT 初日◇2日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(茨城県)◇6418ヤード・パー72>

手術からツアーに復帰した植竹希望が、来季の出場権をかけた戦いで好スタートを切った。6バーディ・2ボギーの「68」で回り、4アンダー・8位タイ発進。伸ばし合いのQTで渋いパターを決めていく展開。「ショットはなんとかなってたな~っていうくらい。もうちょっとまとめたい」と話しながらも、上々の滑り出しにうなずいた。

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昨年4月、右股関節唇損傷(みぎこかんせつしんそんしょう)の内視鏡手術を受けた。長期離脱を覚悟しながら、同年9月に下部ステップ・アップ・ツアーで復帰。リハビリやトレーニングを懸命に行っていたが、今年1月、右手首を舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)で痛めて再び手術を敢行した。

それでも4月からツアーに出場。8月ころからは痛みがすっかり引いて、体調も落ち着いてきた。9月「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では、2年ぶりとなるレギュラー予選通過。涙を流して喜んだ。

「(体調は)だいぶ良くなりました。痛みはもう全くないので、そういう不安感はない。練習もできている。それが(シーズン)後半からよくなってきているきっかけかなと思います」

今季はレギュラー3試合、ステップ13試合に出場。「正直、ちょっと無理して出すぎちゃった感じ」と術後に想像していた以上の試合をこなすことになったが、痛みも不安もなく完走できたことは大きな収穫にもなった。ゴルフができない時間が長く続いたことで「ここぞというときの集中力や試合勘が抜けていた」というのも、秋以降の連戦で養えた。「間に合ってくれそうなのでよかったです」。来季の職場を決める戦いに、出来る限りの準備をした。

ファーストQT(B地区)では最終日に「69」をマークして、通過ラインに滑り込んだ。「ガマンのゴルフがちょっとずつできるようになっている気がする。このまま集中力を切らさずに、あと3日間を頑張りたい」。ファイナルではこのまま上位を維持してゴールテープを切りたい。

来季の前半戦出場権が得られる目安は35位。ただ、そのボーダーラインはまったく見ていない。「ある他競技の選手から『なんでも1番じゃなきゃ意味あらへんで』と言われました(笑)。とりあえず、1番を目指して頑張ります」。手元が低いツアー屈指の美しいスイングはいまも変わらず。“完全復活”の号砲をここで鳴らしたい。(文・笠井あかり)

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