ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

注目!
ツアー情報

アマチュア、QT、その他の大会

各ツアーQT、その他の大会やアマチュア、学生など

中嶋常幸が明かす“生き甲斐”とアカデミー生への想い「卒業しても心の中にずっといます」

中嶋常幸が「ヒルズゴルフ トミーアカデミー」の生徒たちへの想いなどを語った。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2025年5月18日 12時00分

中嶋常幸が語った“まな弟子”たちへの想いとは?
中嶋常幸が語った“まな弟子”たちへの想いとは? (撮影:ALBA)

レギュラーツアー通算48勝を誇るレジェンド・中嶋常幸が主宰する「ヒルズゴルフ トミーアカデミー」。今年1月末には、本拠地である茨城県・静ヒルズカントリークラブで第6期生の合宿が行われた。そこで中嶋は、アカデミー設立の背景や、生徒たちへの思いを語った。

【写真】トミー合宿に潜入! 中嶋常幸の貴重な経験談を真剣に聞く生徒たち

■中嶋常幸がアカデミーを設立した理由

トミーアカデミーは中嶋と森ビル株式会社の初代代表取締役社長の森稔氏(故)が2012年に設立。生徒の対象は小学校4年生~高校2年生で、2年に一度実施される入塾テストを合格した選手のみが、アカデミー生として迎えられる。1期生には現在米国女子ツアーで戦う畑岡奈紗も名を連ねている。

「50代半ばになって、レギュラーツアーからシニアツアーにシフトして、少し時間の余裕ができた頃かな。静ヒルズという縁のあるゴルフ場でコース改造や練習場の環境が良くなったりしたタイミングに、森稔さんと『世界で活躍する選手を育てたい』という共通の想いを話すようになった。それを形にするときが来たという感じで、立ち上げたんだ」と話す。

さらに、中学生の自殺率の高さを憂いていたこともきっかけの一つだった。ゴルフを通じて、子どもたちの力になりたいという想いが芽生えた。「ゴルフはタテもヨコのつながりも生まれる。精神的にも鍛えられるよね。ラッキーとアンラッキーがあって、不運が精神を鍛えたり。他のスポーツにはない、青少年の育成に役立つスポーツだと思う」と語った。

中嶋は1973年の「日本アマ」を当時最年少の18歳で制すと、75年にプロ転向。77年には「日本プロ」を“戦後最年少”となる22歳で制覇している。さらに海外4大メジャーの「マスターズ」、「全米オープン」、「全英オープン」、「全米プロ」ですべてトップ10入り。青木功、尾崎将司らとともに“AON時代”を築いた。

「自分はゴルフを長くやってきて、教えることもできるし、ゴルフを通じて子どもたちの役に立つことができる。そう思って始めたことなんだ」。ゴルフを通じて子どもたちに明るい未来を届けたい。アカデミー設立には願いが込められていた。

■みんなで築いているアカデミーを長く残したい

アカデミーからは国内ツアー5勝・米ツアー6勝の畑岡を筆頭に、国内ツアー1勝の蛭田みな美や小滝水音、男子ではツアー通算2勝の河本力や杉原大河など多くのプロゴルファーが誕生している。昨年のJLPGA最終プロテストでは、都玲華、入谷響、中村心、山口すず夏、前田羚菜、六車日那乃、平塚新夢の7人が見事合格を果たした。

そんな卒業生に感謝の気持ちでいっぱいだ。「幸いなことにゴルフ場のメンバーさん、スタッフさんがみんな応援してくれている。そして、畑岡や蛭田たちが優勝してくれて『トミーアカデミーの生徒たちが頑張っている』というのを認知してくれた。ほかのOBの子たちも結果を出してくれているおかげだなと思っている」。

中嶋は、昨年10月の国内シニアツアー「ファンケルクラシック」の試合期間中(10月20日)に70歳の誕生日を迎えた。年々、体の衰えを感じている。「いつまで自分が生徒の前に立てるのか…」。そんな気持ちを抱きながら、寂しい表情を浮かべる。

「自分が動けるうちは(アカデミーを)引っ張っていけるけど、やがて、できなくなる時がくる。自分の手から離れても、トミーアカデミーのスピリッツである『みんなで努力して、みんなで追い込んで、みんなで楽しんでいこう』ということは残して行きたいと思っているよ」

■今季プロデビューの教え子たちに求める“プロとしての姿”

プロとして長く活躍するには、まず結果を出すことが重要だが、それだけでは足りない。しかし、スポーツはファンがあってこそ。スポーツはファンがあってこそ成り立ち、ゴルフもまた、選手が“演者”として魅せる舞台でもある。

「試合を見に来たファンのみなさんに『見に来て良かった』と思われるような選手になってほしい。試合以外でも彼女たちとすれ違って『あのプロすごく良い感じだよね』って思われるような子。そのためにも、強くたくましく、優しくあってほしい。俺が思うのはそれが一番だ」

最後にこう締めくくった。「アカデミー生徒の指導が生き甲斐だよ。本当に素直な子たちに全力を出させられます。子どもたちとの時間は、自分の励みになる。自分が今できるときにたくさん役立ちたいと思っている。みんなに言いたい。卒業生として、中嶋の心の中にずっといます」。生徒たちを見つめながら、穏やかな表情で語った。(文・高木彩音)

関連記事

アマチュア・その他 週間アクセスランキング


大会情報

  1. 国内女子
    開催前
    2025年6月20日 6月22日
    ニチレイレディス
  2. 米国男子
    開催前
    2025年6月19日 6月22日
    トラベラーズ選手権
  3. 米国女子
    開催前
    2025年6月19日 6月22日
    KPMG全米女子プロ選手権
  4. ACNツアー
    開催中
  5. ステップ・アップ
    開催前
    2025年6月20日 6月22日
    ユピテル・静岡新聞SBSレディース
  6. マイナビネクストヒロイン
    速報中
    2025年6月19日 6月20日
    Sky Look up Ladies Cup
  7. アマチュア・その他
    開催中
  8. アマチュア・その他
    開催前
    2025年6月20日 6月22日
    アイランド・リゾート選手権

おすすめコンテンツ

関連サイト