久保親娘ペアの課題は「今日は1メートルもないパットを外して流れが止まってしまいました。チームプレーといっても、個々の力がないとチーム力に発展しません。それは野球と一緒。僕のレベルがもう少し上がらないと、バーディにつながらない」と、父・康生氏は分析する。すると娘・啓子が「負担じゃないですよ。私のボールを選択したティショットは18ホール中3回だけでした」と笑顔で返した。曲がらずに飛んでゆく父のドライバーショットは絶品なのだという。
今大会のペアマッチという競技を通して、久保親娘の距離が縮まったのではないかと感じた。出場する者はもちろん、見る者も楽しめる大会である。今大会は日本初の新しい試みであり静かに行われたが、今後大いに発展してギャラリー観戦や中継放送なども行うようになれば、ゴルフの魅力を多くの人に伝えられるはず。出場した選手たちのラウンド後の笑顔が、それを物語っていた。(取材・文/河合昌浩)
