世界ランク4位（当時）のミンジー・リー（オーストラリア）とメジャー2勝のアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）という名手2人とのグループにも臆することなく単独2位で決勝進出した渋野日向子。成績順の組み合わせとなる3日目は、首位に立ったアシュレー・ブハイ（南アフリカ）とのツーサムで最終組に入った。

予選の3人とはまた異なるリズムでの戦いとなったこの日も、2番のパー5では3打目を1メートルに寄せてバーディを奪う格好の展開。だが、5番パー4でセカンドをミスしボギーとすると9番では3パット。結局、前半でスコアを1つ落とし、トータル8アンダーの6位タイに後退してしまった。

すぐに10番ティ横の茶店トイレに駆け込み怒りを発散すると後半見違えるように。10番でバーディを奪い息を吹き返すと、12番で1つ、14番、15番でも連続バーディを奪取。そして17番パー3で3mにつけてバーディを奪って頭1つ抜け出し、最終18番でも2打目を1.5mにつけてバーディ締め。1977年に「全米女子プロゴルフ選手権」を優勝した樋口久子以来の海外女子メジャー優勝へ、最高の位置につけた。

「今まで経験したことのない感情と吐き気です（笑）」と心境を表現するなど、この日もホールアウト後に行われた米ツアー公式サイトをはじめとする、現地メディアからのインタビューでは爆笑の連続。

「しっかりとご飯を食べてお菓子食べて寝ます（笑）明日も攻めていかないと優勝はないと思う。しっかりと攻めていきたいですね。吐くくらい緊張するかもしれないですが、頑張ります。センキュー！」と残りの18ホールに向けて意気込み？を語った。