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“至るところ”に渋野日向子、上田桃子のキャリアハイ… コロナ禍の昨年大会を振り返る

“至るところ”に渋野日向子、上田桃子のキャリアハイ… コロナ禍の昨年大会を振り返る

配信日時:2021年8月19日 06時30分

「ショットがポンコツでした。きょうのスコアは自分の責任。風がどうこうという問題ではない。これからも(歴代優勝者として)名前は残っていくのでクヨクヨしていられない。もっと頑張って練習しないといけない」。こんな言葉を残して英国を後にした。

そして渋野にかわって、日本勢として気を吐いたのが上田桃子だった。コロナ禍での渡英には不安も感じていたが、「熊本の人に挑戦している姿を見せたい」と集中豪雨で被災した地元を勇気づけるべく海を渡った34歳が、火の国の女の強さを見せつけた。

予選通過は52位タイと決して上位とはいえなかったが、3日目に「68」で19位タイまで浮上。さらに最終日に4日間のベストとなる「67」をマークして、海外メジャーでのキャリアハイとなる6位でフィニッシュした。「やっと終わった(笑)。充実感もあったけどタフな4日間でした」。疲労感と充実感をにじませつつ、「リスクをとる決断は何が正解は分からないなかで、自分自身としては良かったなと思います」と故郷のみならず日本に吉報を届けた。

そんな戦いでは、渋野に続く新たなシンデレラストーリーが生まれた。その主役になったのがドイツのソフィア・ポポフだ。出場時27歳だったポポフは、ツアー未勝利どころか主戦場は米国の下部ツアーで、世界ランキングも当時304位(渋野は46位)。2週前の「マラソン・クラシック」で9位に入り、ギリギリ出場にこぎつけた選手だった。

その前週は米アリゾナ州で開催された下部ツアーに出場。そして「私は誰に何と言われようと自分のスケジュールを貫くだけ」と強行日程で、全英の会場に入った。すると、3日目に「67」を叩き出し首位に立つと、ジャスミン・スワンナプーラ(タイ)の追撃を振り切って見事優勝。再び全英からサプライズニュースが生まれることになった。「過去6年間、苦労したことはたくさんあった。やめたいと思ったこともあったけど、それらを克服できてうれしい」。つらい時期を乗り越えてつかんだ栄冠だった。

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