だがこの状況でも、持ち前の“ガッツ”は変わらなかった。今では「なんとなくうまくジェスチャーで乗り切れるようになりました(笑)。アメリカの雰囲気は自分に合っている気がする。ノープロブレムの精神でいけていますね」と適応度を高め、最初のカベも乗り越えつつある。
「日本では味わえないことをたくさんできている。すごく新鮮で、楽しいが止まらないですね」。その表情に暗さなど一切ない。ラウンド後には練習場でクラブを振る河本に、 ギャラリーが声をかけサインや写真撮影をねだるシーンも見られるなど、一日で米国ファンのハートもつかんだ。
「2日目は午後スタート。風も強いので、うまくボールをコントロールしたい。風と友達になれればと思います」。一昨年にプロテストに合格し、ツアー本格参戦のその年にいきなりステップ・アップ・ツアー賞金女王に輝いた。昨年はレギュラーツアー1年目で初優勝も遂げるなど、大きく飛躍。そして今年は米ツアー参戦と、ものすごい速度で海外までたどりついた。2日目、3日目、そして最終日と、日本のルーキーの“注目度”がさらに高まるような活躍を期待したい。(文・間宮輝憲)

