大和笑莉奈が『LPGA女子プロゴルファーズ連盟』を発足
私は今、ツアーから離れて、試合の解説やプロアマコンペ、自分がデザインしたオリジナルブランドのゴルフウェアの販売など、色々な仕事に挑戦しています。特にアパレルブランドの立ち上げと販売においては、知らない世界で、うれしいこともあれば、失敗して悲しい思いをしたこともあります。
そうした経験もいわゆる“第2の人生”なわけですが、今回はゴルファーという職業について少し考えてみたいと思います。
今年10月、同年代のプロゴルファーの大和笑莉奈(えりな)が代表になって『LPGA女子プロゴルファーズ連盟』を発足しました。大きな目的としてはゴルフ業界の活性化。もう一つは女子プロゴルファーの可能性を広げていきたいという思いがあり、同連盟を立ち上げたそうです。簡単に言えば、女子ツアーに出られないプロゴルファーに働く場所を提供していこうというものです。
一般的にプロゴルファーというと、ツアーの試合に出て賞金を稼いでいると認識している人がほとんどだと思いますが、レッスンでゴルフを教えることをメインに仕事をしている人も“プロゴルファー”です。私の周囲にはツアープロとして活躍したいという人が多く、試合に出ている人もいれば、出場資格がない選手もいます。レギュラーツアーに出られるのはほんの一握りで、ツアープロとして生計を立てていくのはそれだけ難しい場所だと思います。
行動範囲を広げれば、“第2の人生”で輝ける場所はたくさんある
ただ、練習を続けているだけでは生活が大変です。やはり定期的にお金を稼ぐ場所が必要なので、前述した「LPGA女子プロゴルファーズ連盟」はそうした選手たちのお手伝いができれば、ということです。
実は試合に出ずとも“意外”と色々な方法で生計を立てている選手は多いと思います。自分の人脈で営業をかけて仕事につなげる人もいますが、自分一人で動くには限界もあると思います。
で、結局は何が言いたいのかというと、プロゴルファーはツアーだけじゃないと伝えたいです。私もツアープレーヤー時代はそこにだけしか目がいってなかったのですが、少し視野を広げてみると、色々なことが“プロゴルファー”として求められていることが分かりました。もちろん、私が多くの人に助けられてツアーで好成績を収めて、賞金女王という肩書きがあったから今こうして活動できていると思っています。
ただ、もし肩書がなくても、自ら色々なことに挑戦したいという意欲には変わりはなく、自分が何をやりたいか、どう生きたいかを考えながら、今は仕事の範囲を広げているところです。「引退したら何も残らない」ことはなく、行動範囲を広げれば、“第2の人生”で輝ける場所はたくさんあると思っています。
なんか少し熱く語ってしまいました(笑)。ちなみに17日にはLPGA女子プロゴルファーズ連盟主宰のプロアマコンペ(千葉)にゲスト参加してきます! 私はドラコン対決で登場しますが、どんな飛ばし屋が現れるのか、今から楽しみです。
もりた・りかこ 1990年1月8日生まれ。京都府京都市出身。ツアー通算7勝。08年にプロ入りし、10年の「樋口久子IDC大塚家具レディス」でツアー初優勝。13年には年間4勝を挙げ、23歳で賞金女王に輝いた。18年を最後にツアーから撤退し、現在はゴルフウェアのプロデュースや、ゴルフ中継の解説などで活躍している。森田がプロデュースしているゴルフウェアのオリジナルブランド『yummy rose』はネットで販売中!