LPGAの“PRベタ”は、今に始まったことではない。主催イベント以外で選手が表彰されても、ごくごく一部を除いてほぼ知らん顔を決め込んでいる。メンバーの活動は、おかしなものでなければできるかぎり紹介すればいいし、SNSももっと積極的に使うのが“イマドキ”だろう。
日本では、男子に比べて女子ツアーの人気が高いと言われているが、それもごく一部のゴルフファンの中でのことに過ぎない。ゴルフ人口減少が叫ばれる中で大切なのは、既存のゴルフファン以外にいかにアピールしていくかということだ。マスターズ初出場の兄を、実績十分なプロである妹がサポートする、プロゴルファー同士の夫婦で、妻が夫のバッグを担ぐ。これは、ゴルフをしない人でも、十分楽しめる話題のはずだ。
情報収集についても心もとない。ネット普及で海外のニュースもオンタイムで分かるようになっているのに、それについて尋ねるとわかっていない。情報が様々なカギを握る現代社会において、収集についても、発信についても理解度を高めなければ将来が危ぶまれる。ゴルファーの裾野を広げるチャンスを見送り、世界の情勢とはタイムラグがあるのでは、その向かう先は不安でいっぱいだ。(文・小川淳子)