それでも今年の「ヤマハレディース」で歴代優勝者が上位をにぎわせたのは、やはり葛城というべきなのだろう。上位勢の話でしばしば出てくるのは、「地味にプレーをしたほうが勝つ」という点。ボギーがきてもアンラッキーがきても、ひたすらグリーン手前からの攻めを徹底し、パーを並べ続けてチャンスを待つ。それができなければ、葛城の女神はすぐさまそっぽを向いてしまう。
選手の技術が向上し、3日間大会でも二桁アンダーが多くなりつつある昨今の国内女子ツアー。バーディ合戦ほどの華はない地味な戦いだけに、やってるほうはたまらないかもしれないが、こういった粘りあいも面白い(文・秋田義和)。