中学生になる頃には「“娘の仕事はゴルフ”と決めましたから。サポートはするけど、行動はあなたがすること。だから自分で試合を取ってきなさい(修治さん)」という考え方のもと、ささきも自立を促され、マンデートーナメント出場の推薦をお願いする電話を自分でかけて交渉していたとか。ジュニア時代からツアー競技を優先してきたのも、プロになる経験を積むことができる舞台だったからだ。
中学生から高校生になると家族の決断の重みを理解し始め“逃げだしたい”と思ったというささき。それに対して父は「無理に続ける必要ない。やめたかったらやめたらいいやん。いまからでも何でも仕事できるし、1か月くらい考えたらいいと(修治さん)」。プロになって恩返ししたいと思い直したささきは、昨年プロテストに合格。ツアー本格参戦1年目で報いることができた。優勝賞金は「そのままあげたい。使い道は父と母の好きなように」。
「1勝してもまだまだだと思うので、永くツアーで活躍できるようになりたい。ゴルフを始めたときは“私も殿堂入りしたい”と思った。いつか海外にいけるように」。“ゴルフという仕事”を中学生の頃からしているささきにとって、この1勝はあくまで通過点だ。